元素戦略プロジェクト<研究拠点形成型>5年間の成果

元素戦略プロジェクト<研究拠点形成型>は、わが国の産業競争力に直結する4領域である「磁性材料」、「電子材料」、「触媒・電池材料」、「構造材料」で構成され、卓越した各代表研究者のもとに、密接な連携と協働によって一体的に進んでまいりました。その領域は、物質の機能を支配する元素の役割の理論的解明、新材料の創成、その特性評価に及びます。
プロジェクトは6年目に入り、多数の成果があがっております。消火機能を備えたナトリウムイオン電池の電解液材料、マテリアルズ・インフォマティクスを活用した赤色半導体材料、材料特性に大きな影響を及ぼす微量水素の検出とその作用の解明、ネオジム磁石を超える材料候補の発見、大型解析設備を活用した微小磁気検出や構造材料の変形挙動解析などがあり、本日のシンポジウムでも成果を発表いたします。
本シンポジウムが、今後の連携と先端技術の創出や活用のきっかけとなることを期待するとともに、参加者の皆様には活発なご議論をお願い申し上げる次第です。

齊藤 康志

文部科学省 研究振興局参事官
ナノテクノロジー物質材料担当