拠点の若手研究者紹介
京都大学構造材料元素戦略研究拠点 特定助教 近藤 隼 Shun Kondo

研究者になった動機

学生時代の研究を通じて、モノが曲がるとといった当たり前の出来事にもナノスケールの現象が潜んでいることに感銘を受けました。さらに、それらを自分の目で見たときの高揚感が研究の道に進んだきっかけです。

アピールポイント

透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた材料組織や原子構造の直接観察、さらに高い空間分解能での動的その場観察を得意としています。また、得られた画像・動画データの処理や解析にも取り組んでおります。

研究のやりがい、面白さ

構造材料は社会基盤材料であり世界中で大量に使用されますので、構造材料研究・開発は社会に大きな影響をもたらします。特にこれらの基礎研究は単なる知的好奇心や学理構築だけではなく、新規材料開発の基礎となる知見となるため非常にやりがいを感じます。

やってみたい研究

TEM応力印加その場観察は手法の難しさからナノスケールでの観察に限られていましたが、さらに知見を深めるために原子スケールの動的その場観察もやりたいと考えています。また、これまでTEMによる精緻な観察が困難であった鉄鋼材料などの磁性体もTEM観察が可能となってきているので、挑戦したいと考えています。

研究以外で、やってみたいこと、興味があること

体を動かすことが好きなので、バスケットボールやサッカーなどのスポーツに興味があります。また、キャンプや釣りなどのアウトドアもやってみたいと思っています。

近藤 隼
Shun Kondo

京都大学構造材料元素戦略研究拠点 特定助教

主な経歴:

2016年3月に東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻にて博士号を取得。同4月より京都大学構造材料元素戦略研究拠点の特定研究員、2018年4月より現職。
TEMを用いた応力印加その場観察によりナノスケールの材料組織変化を動的に観察し、材料機械特性の起源解明に取り組んでおります。

主論文:

  • [1] “Direct observation of individual dislocation interaction processes with grain boundaries”, Shun Kondo, Tasuku Mitsuma, Naoya Shibata, and Yuichi Ikuhara, Science Advances 2, e1501926 (2016).
  • [2] “Dynamic observations of dislocation behavior in SrTiO3 by in situ nanoindentation in a transmission electron microscope”, Shun Kondo, Tasuku Mitsuma, Eita Tochigi, Naoya, Shibata, and Yuichi Ikuhara, Applied Physics Letters 100, 181906, (2012).

連絡先:

e-mailアドレス
kondou(at)sigma.t.u-tokyo.ac.jp
*(at)を@に変換してください。