拠点の若手研究者紹介
熊本大学大学院先端科学研究部 特任助教
芳田 嘉志 Hiroshi Yoshida
研究者になった動機
幼いころから自然が好きで、植物の葉が緑色であること、虹に多くの色があることなど自然に対する理解を深めるのが好きでした。原理を理解したいという欲求から原理を応用したい、役立てたいという欲求が生まれ、目に見えて手に触れられる化学の世界を選びました。
アピールポイント
不均一系触媒による触媒反応を基軸として研究活動を行っておりますが、学生時代に特殊反応場における反応制御について研究した経験から,触媒化学に化学工学的見地も取り入れて多角的視点に立った研究遂行が得意です。
研究のやりがい、面白さ
化学の世界には微視的、巨視的な物理化学が実に多く存在しており、それらを複合して「機能性」が発現します。研究活動は「機能性」の周りに複雑に絡み合う物理化学の糸を少しずつ紐解くことだと考えており、機能発現に最も有効な物理化学的要因の糸を掴み取った時に私は最大の喜びを感じます。
やってみたい研究
CO2とH2Oの有用物質への化学変換に関する研究に興味があります。特にCO2は近年のCCS技術の進歩により高密度化が容易になったことから、高圧環境におけるCO2の特異な物理化学特性を利用して高速化学変換技術を開発したいです。
研究以外で、やってみたいこと、興味があること
クラシック音楽を少しだけかじったことがあり、曲を聴くだけでさまざまな感情が引き出されるのが不思議でした。音のほかにも色や匂いなど五感から来る情報が人間の感情に与える影響は大きく、こうした外的刺激が感情に及ぼす効果について科学的根拠に基づく理由を学びたいです。
芳田 嘉志
Hiroshi Yoshida
熊本大学大学院先端科学研究部 特任助教
主な経歴:
2012年9月に北海道大学大学院総合化学院博士後期課程を修了し、日本学術振興会特別研究員を経て2014年4月から京都大学学際融合教育研究推進センター特定助教、2017年4月より熊本大学大学院先端科学研究部特任助教に着任して現在に至ります。
普通自動車運転免許、危険物取扱者乙種第4類
主論文:
- [1] “Structures and catalytic properties of Cr–Cu embedded CeO2 surfaces with different Cr/Cu ratios”, H. Yoshida, Y. Okabe, S. Misumi, H. Oyama, K. Tokusada, S. Hinokuma, M. Machida, J. Phys. Chem. C 120 (2016) 26852-26863.
- [2] “A thermally stable Cr−Cu nanostructure embedded in CeO2 surface as a substitute for platinum-group metal catalysts”, H. Yoshida, N. Yamashita, S. Ijichi, Y. Okabe, S. Misumi, S. Hinokuma, M. Machida, ACS Catal. 5 (2015) 6738-6747.
連絡先:
e-mailアドレス
h-yoshida(at)kumamoto-u.ac.jp
*(at)を@に変換してください。