拠点の若手研究者紹介
高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 特任助教
湯川 龍 Ryu Yukawa
研究者になった動機
装置を開発し新しい現象を発見したいと思い、研究者をめざしました。何か世の役に立つような現象や物質を発見できればと思います。
アピールポイント
極薄膜作製が得意です。1原子層単位で膜厚を制御し作製してきました。計算モデルの構築も行います。
研究のやりがい、面白さ
当初の予想とまったく異なるところに着地点があったときに、研究の醍醐味を感じます。
やってみたい研究
近年はさまざまな酸化物上で2次元金属状態の形成が可能となっています。この2次元金属状態においては、予想が困難な特異物性が発現することがあります。そのため、酸化物上で低次元の金属状態を自由に作製・制御し、新しい機能をもった材料を開発したいと考えています。
研究以外で、やってみたいこと、興味があること
大学生時代はある珈琲チェーンでアルバイトをしており、地区で一人しか取得できないブラックエプロンを得るほどの珈琲好きでした。機会があれば小さな研究会などでおいしい珈琲を淹れたいと思います。
湯川 龍
Ryu Yukawa
高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 特任助教
主な経歴:
2015年3月に東京大学理学系研究科物理学専攻で金属酸化物の表面電子構造と表面におけるキャリアダイナミクスの研究で博士号を取得しました。同年4月から高エネルギー加速器研究機構で博士研究員として働き、2017年9月に現職に着任しました。酸化物薄膜を作製し、放射光を用いたin situ ARPESで電子状態を解明する研究をしています。
主論文:
- [1] “Control of two-dimensional electronic states at anatase TiO2 (001) surface by K adsorption”, R. Yukawa, M. Minohara, D. Shiga, M. Kitamura, T. Mitsuhashi, M. Kobayashi, K. Horiba, and H. Kumigashira, Phys. Rev. B 97, 165428 (2018).
- [2] “Tailoring Photovoltage Response at SrRuO3/SrTiO3 Heterostructures”, R. Yukawa, S. Yamamoto, K. Akikubo, K. Takeuchi, K. Ozawa, H. Kumigashira, and I. Matsuda, Adv. Mater. Interfaces 3, 1600527 (2016).
連絡先:
e-mailアドレス
ryukawa(at)post.kek.jp
*(at)を@に変換してください。