第4回元素戦略シンポジウム 開催レポート~産学連携研究新展開~

日時: 2020年2月3日(月)~4日(火)
場所: 東京大学伊藤謝恩ホール
参加者: 2/3(月)合計202名
2/4(火)合計131名

概要

第4回目を迎える本会議は、プロジェクト開始から7年目を終えるにあたり、研究は成果の利活用促進フェーズに入っているので、「産学連携研究新展開」というテーマで実施した。口頭発表として産学連携が進んでいる課題を選定した。以下、元素戦略拠点以外の講演を主に概要を報告する。

内閣府 坂本氏

初日は拠点代表者による「拠点紹介」のアクティビティー紹介後、「基調講演」として内閣府の坂本修一様に「イノベーションと学問の関係性」として講演をお願いした。ビジネスモデルの寿命が短くなっている今こそ、大学を起点とするイノベーションを迅速にビジネスに結び付ける仕組みが必要とのことで、国の政策の紹介を行っていただいた。また、「産学連携ハイライト」として4件の講演を行った。東京大学の伊藤耕三先生には「次世代自動車に向けた革新的ポリマー材料の開発」を講演していただいた。内閣府プロジェクトであるImPACTにおける企業群と研究者群のマトリックスマネジメントの例として、個々のミッションを担う企業群と、共通知としての学界側人材プールがあり、適材適所で学界人材と企業の共同研究が実施されているシステムが紹介された。「大型施設・ソフト・データ領域」として5件の講演後、恒例となった「ポスタープレビュー」を1分間で実施した。発表件数は67件あり、これまでのシンポで最多で、セッションは活況であった。ポスターセッションに続けて実施した意見交換会は90名程度の参加があり、ポスター掲示も継続していたため、熱い議論が続けて行われた。

2日目は、各領域の「産学連携事例紹介」と、「プロジェクトからシステムへ」という課題で「パネルディスカッション」を実施した。拠点以外からの発表として、東京大学の田丸博晴先生からレーザ関連のプロジェクトマネジメントの紹介があった。東大内にレーザ関連の組織を研究科横断型で立ち上げ、その組織で複数のプロジェクトを推進していく拠点を構築し、効率的に研究マネジメントを実施されていた。また、東北大学の高田昌樹先生からは、次世代放射光施設の運用に関し、出資金に賛同した企業は年間でビームラインの使用権を有し、学界側の先生方と共同研究できる、斬新な取り組みが紹介された。

パネルディスカッションは、別途WEB記事にしている。
「第4回元素戦略シンポジウム」 パネルディスカッション

会場の様子

ポスターセッションの様子