プロジェクトの概要
プロジェクトの概要
文部科学省「元素戦略プロジェクト<研究拠点形成型>」は10ヵ年事業として2012年4月にスタートしました。プロジェクトの目標は、持続可能社会の形成にサイエンスで貢献することで、革新的な材料を創製する基盤技術の開拓を主な戦略としています。そのために、材料科学、金属学、物理学、化学、先端機器解析等を結集し、従来の学問体系をこえた「元素科学」といえる新しい領域が生まれました。また、その先進的な研究を着実に続けていくため、国が直接対応する国家戦略「元素戦略」として位置付けています。
研究の主体は4つの「研究拠点」です。産業競争力に直結する①磁石材料、②電子材料、③触媒・電池材料、④構造材料の研究を担う拠点が研究機関・大学内に設置されています。各拠点はそれぞれ3つの研究グループ(解析評価、電子論、材料創製)からなり、互いに連携して研究活動を推進しています。この研究体制の下で、専門を異にする若手研究者がさまざまな課題に取り組んでおり、人材の交流と育成が促進されています。
また、プロジェクトは国内の先端研究施設、世界最高性能を誇るスパコン、放射光施設、中性子施設などを活用することで、大きな研究成果をあげています。
元素戦略プロジェクトの運営については、プログラム・ディレクター(PD)、プログラム・オフィサー(PO)、専門委員などで構成される運営組織が開催するプログラム運営委員会で協議されます。研究方針については、各研究拠点が主体となる研究推進委員会において、拠点長、各領域担当の専門委員などで議論されています。
また、経済産業省、内閣府との間で「ガバニングボード(共同運営会議)」を設置しています。文科省からは、実用化に向けた材料試作などの成果を公開。経産省、内閣府からは、課題解決のための研究の提案。また双方から、知的財産・研究設備の活用促進についての検討が行われています。
PD、PO、専門委員
玉尾 皓平 PD |
豊田理化学研究所 所長 | |
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中山 智弘 PO |
科学技術振興機構 研究開発戦略センター 企画運営室長・フェロー | |
林 善夫 PO |
京都大学オープンイノベーション機構 総括クリエイティブマネージャー | |
村上 正紀 PO |
立命館大学 学長特別補佐・理事補佐 | |
射場 英紀 | トヨタ自動車(株)基盤材料技術部 電池材料技術・研究部 担当部長 | |
魚崎 浩平 | 物質・材料研究機構 フェロー・理事長特別参与 | |
潮田 浩作 | 日鉄住金総研(株)シニアアドバイザー | |
瀬戸山 亨 | 三菱ケミカル(株)エグゼクティブフェロー・Science & Innovation Center Setoyama Laboratory所長 | |
高尾 正敏 | 元 大阪大学 特任教授、元パナソニック(株) | |
田中 裕久 | 関西学院大学 理工学部 先進エネルギーナノ工学科教授 | |
徳永 雅亮 | 元 日立金属(株) | |
福山 秀敏 | 東京理科大学 理事長補佐・学長補佐 | |
宮内 昭浩 | 東京医科歯科大学 特任教授 | |
結城 正記 | AGC(株)事業開拓部 シニアパートナー |