拠点の若手研究者紹介
京都大学触媒・電池元素戦略研究拠点 特定助教 佐藤 勝俊 Katsutoshi Sato

研究者になった動機

子供のころからいろいろなことを調べたり、まとめたりすることが好きでした。特に強い動機があって化学を専攻したわけではなかったのですが、学生時代に出会った触媒研究の「謎を解いていく感」にはまり込んだ結果、現在に至っています。

アピールポイント

機械や電子工作にも興味があり、反応に応じた装置の作成と立ち上げを得意としています。触媒研究では「作って試す」が基本なので、触媒と反応装置は常に一体だと感じています。化学系のはずなのに、日々金属配管や電気配線と格闘しています。

研究のやりがい、面白さ

目的の達成に向かうアプローチの方法がひとつではないところが、研究のもっとも面白いところだと思います。ひとつひとつステップを踏んでいく地道なルートも大事にしたいところですが、やはりそればかりだと疲れてしまうので、思わぬところから解決策が湧いて出てくる、犬も歩けば棒に当たる的な出会いにも期待したいところです。

やってみたい研究

operand測定に興味があり、XRD+XAFS+IRなど複合的な手法を用いた触媒の動的挙動の解析にトライしたいと考えています。触媒の真の姿を考察する上でoperand分析は非常に強力なツールだと考えています。

研究以外で、やってみたいこと、興味があること

オーブンを買い替えて以来、停滞中の趣味のお菓子づくりを再開したいです。秤量、撹拌、加熱など工程の正確性が、その他の料理よりも出来上がりに強く影響する点で、お菓子作りは化学の実験に似ている気がします。

佐藤 勝俊
Katsutoshi Sato

京都大学触媒・電池元素戦略研究拠点 特定助教

主な経歴:

2009年12月、水素製造のための触媒プロセスの研究で、大分大学大学院工学研究科物質生産工学専攻にて学位を取得しました。その後、学術振興会特別研究員、産業技術総合研究所を経て、2013年4月に現職に就きました。現在は排ガス浄化触媒の少貴金属化とそのキャラクタリゼーションを主な研究対象としています。

普通自動車免許、剣道初段

主論文:

  • [1] K. Sato, K. Imamura, Y. Kawano, S. Miyahara, T. Yamamoto, S. Matsumura, K. Nagaoka, A low-crystalline ruthenium nano-layer supported on praseodymium oxide as an active catalyst for ammonia synthesis, Chem. Sci., 8 (2017) 674-679.
  • [2] K. Sato, H. Tomonaga, T. Yamamoto, S. Matsumura, N.D. Zulkifli, T. Ishimoto, M. Koyama, K. Kusada, H. Kobayashi, H. Kitagawa, K. Nagaoka, A Synthetic Pseudo-Rh: NOx Reduction Activity and Electronic Structure of Pd-Ru Solid-solution Alloy Nanoparticles, Sci. Rep., 6 (2016) 28265.

連絡先:

e-mailアドレス
katsutoshi-sato(at)esicb.kyoto-u.ac.jp
*(at)を@に変換してください。